建築してから十年以上が経過してくると、さまざまな経年劣化が現れてきます。経年劣化が進行していても、リフォームのタイミングとなると決めかねてしまいがちです。いずれはリフォームをしなければならないと考えていても、現時点では予算や時間の都合も含めて大掛かりなリフォームを実施できないと判断する場合は、不具合が発生した箇所に応急処置をしておきましょう。屋根から雨漏りが発生してしまったときは、隙間を埋める施工が応急処置に該当します。

近い将来、必ずリフォームを実施するのであれば、柔軟な応急処置が可能になります。屋根板の隙間を防水シーリング剤で埋めておけば良いからです。古い釘を抜いた穴があれば、穴の中にも防水シーリング剤を埋めておきます。防水シーリング剤は、チューブ状になっていますので、チューブをしぼりながら押し出してシーリングします。

屋根板と屋根板との重なり具合で、隙間が発生してしまうと風雨が入り込んでしまいます。夏の高温で屋根板が反り返ってしまうと、隙間が大きくなります。理想的な対処法は、反り返りを是正して隙間を解消する施工ですが、防水シーリング剤で隙間すべてを埋めてしまうことも可能です。隙間を防水シーリング剤で埋めておくのは、雨漏りの一時的な停止には効果的です。

防水シーリング剤は紫外線で劣化しますので、劣化が進行してしまう前に、リフォームを実施すると良いでしょう。リフォームを依頼するときに、防水シーリング剤で雨漏りを停止させていると工務店に伝えましょう。